『OneShot』の実況プレイを終えた時に、OneShotの世界観に関することなどについて少しだけ考察してみたのをまとめた記事です。
若干ストーリーの記憶が薄れた状態で考えた部分もあったりして、結構ツッコミどころが多いかとは思いますが、 こんな考え方もあるんだと思ってもらえればと。
当然ながらネタバレ満載の内容なので、2周目も含めて完全にクリアした方のみお読みください。
プレイ前の人は絶対に読まないように!!
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目次
OneShotの世界設定
まず最初の考察は、OneShotで描かれている世界はどうなっているのかということについて。
考察というよりは本編で語られた内容のまとめと補足です。
旧世界とワールドマシン
ニコが冒険した世界は、「旧世界」と呼ばれる世界をプログラムで再現した「ワールドマシン」の世界です。
そしてワールドマシンの世界にいる人々は、旧世界に実在した人たちをモデルにしてキャラクター化・コード化した、いわゆるNPCです。
セドリックの話によると、OneShotのストーリーが始まった時点で「旧世界」は滅亡済みとなっています。
「作者」が作ったワールドマシンのコードだけが残され、誰かに起動させられるのを待ちながら虚空を漂っていました。
ニコの世界とプレイヤーの世界
ニコの住んでいた世界は旧世界とは別で、もちろんプレイヤーのいる世界とも別です。
ニコは旧世界ではない世界から呼び出された存在で、プレイヤーはワールドマシンを起動しニコを導く存在になります。
ニコが住んでいた世界についてはほとんど語られません。
ニコの回想シーンと、ニコとの話の中での情報だけです。
世界間のつながり
要するに、OneShotの世界観には
- プレイヤーのいる世界(現実世界)
- ワールドマシンの世界(冒険の舞台)
- ワールドマシンの元になった世界(旧世界)
- ニコの世界(ニコの回想で登場)
という4つの世界が存在しています。
- 現実世界でプレイヤーがOneShotを起動する
- コンピューター上にワールドマシンの世界が展開
- 別の世界にいたニコがワールドマシン内に呼び出されて冒険
という流れになります。
NPCは旧世界にいた人々
ワールドマシンの中にいる人々は、旧世界に実在した人物をキャラクター化したNPCです。
彼らはNPCなのでコードに従って動くことしかできず、自分達がNPCであることは知らず、ワールドマシンのことも知りません。完全に旧世界にいるものとして動いています。
プロトタイプ、セドリック、ルエはNPCではない特別な存在です。彼らについてはこの後で考察。
NPCが「作者と会った」とか「作者を見たことがある」とか話すことがよくありましたが、これはおそらく全て旧世界での話です。
最近、作者が現れないという話が多かったのは、ワールドマシンを作っていたからなんじゃないかと思います。
作者が登場しない理由
作中に一度も姿を現さない「作者」というキャラクターですが、彼が登場しない理由をいくつかの側面から考えます。
まず、作者が本を出版しまくっていたのは、できる限り旧世界の情報をワールドマシンに残したかったからだと思います。
世界を冒険していたのも、旧世界のことをできる限り知るためだったんじゃないかと。
本の出版に図書館のジョージを経由していたのは、わざわざ図書館に戻る余裕もないくらい必死に本を書いていたということでしょう。
そして、作者は日記の中で「自分の意志でこの世を去った」と書いています。
つまり、作者はワールドマシンの完成度を高めることに命を捧げ、最期の瞬間までワールドマシンを作り続けていたということなんじゃないかと思います。
四角形が出る理由とその正体
キップ博士とシルバーが出会うシーンがなくてちょっと寂しかったんですが、これには会えない理由があったからだということがきっかけの考察です。
ワールドマシンは、「かつてNPC同士が近づきすぎてしまった時に処理できなくなって制御不能になった」と言っていました。
ということは、ワールドマシンは別のエリアのNPC同士が出会うように作られていなくて、別エリアのNPC同士が出会うとエラーを起こしちゃうので、四角形を出して出会えなくさせているのではないかと考えました。
四角形はエラーに対する緊急措置的なものなんだと思います。
Solstice編でシルバーやカラムス・アルーラが別エリアに移動しそうになった時に四角形が現れたのは、そういうことなのかなと思います。
電灯屋の彼の場合は、おそらくキップ博士たちに会うのが想定外だったんでしょう。もしくは上層の人たちを下層に連れて行こうとしたからかもしれません。
そもそも、OneShotのストーリー上で異なるエリアに移動したキャラは、ニコ以外だとプロトタイプ、セドリック、ルエだけでした。
プロトタイプ・セドリック・ルエの正体
Solstice編に登場する特別なキャラクター、プロトタイプ、セドリック、ルエはどういう存在なのかということについて考えてみました。
彼らが他のNPCと違うところは
- 作者とワールドマシンに関する情報を知っている
- 全てのエリアを自由に移動できる
- シミュレーションに含まれていない
というところです。
つまりはワールドマシンの外側にいた存在で、ワールドマシンのコードの中に含まれていないということになります。
ニコが別の世界からワールドマシンの中に入り込んだように、あの3人は滅亡前の旧世界からワールドマシンの中に入り込んだということです。
ネットゲームで言うところの他のプレイヤーキャラのようなイメージです。
ゲーム(ワールドマシン)のプログラムから独立して動いています。
ロボットの姿は好き?
ニコが彼らと別れるときにした「プロトって、ロボットの姿が好きなの?」という質問に、ロボットの姿ではないセドリックとルエも答えたシーンがありました。
これがどういうことかを考えるのには結構悩みましたが、それらしい答えを見つけました。
それは、元々彼らは旧世界で制御化されたロボットとして存在していて、作者がコードの部分だけを抜き出してワールドマシンの中にコピーしたということです。
彼らが元々ロボットだったとすると、キツネ?のルエが人語を喋れることも納得なんですよね。
プロトはロボの体、セドリックは人間の体、ルエはキツネ?の体として作られたということなんじゃないでしょうか。
異形頭キャラが多かった理由
OneShotには、多くの異形頭キャラが出てきました。
避難所エリアで出てきた、頭が植木鉢だったり時計だったり金魚鉢だったりする人たちのことです。
こういうキャラを異形頭って言うのはこれで初めて知りました。
彼らが異形頭なのは、作者がワールドマシンを作る上でキャラを区別しやすくするため、NPCにする過程でシンボル的に見た目を変えちゃったのかなと思ってます。
「この人は植木の人だから頭を植木鉢にしよう!」みたいな。
人が多い避難所エリアだけにいる理由も、人の多さゆえに区別しやすく…ということなのかなと。
深く考えず、旧世界はそういう人達がいる世界だった可能性もありますが。
制御化について
最後に、OneShotの特徴的な用語「制御化」についてまとめて終わります。
制御化は、ロボットが自分自身を構成している「コード」という殻を打ち破り、人間のように自我を持つことです。
具体的には、プログラム通りにしか動けない機械が自分自身でコードを新たにプログラムできるようになるという現象ですね。
もちろんこれはOneShotの用語で、実際にある現象ではありません。
ちなみに制御化は原語版だと「tamed(テイムド)」で、直訳すると「飼いならされた」という意味です。
これの翻訳はかなり難しかったんじゃないかと思います。
『Detroit: Become Human』というアンドロイドをテーマにしたゲームにも似たような現象があって、それは「変異」と呼ばれています。
おわりに
あまり数は多くなかったですが、OneShotに関する考察はここまでにします。
投稿までに時間がかかった割にあまり考察できてなくてすみません。
考えてはみたものの、考えがまとまらずに迷宮入りした考察は数多くありますw
このゲームは本当に心に残る作品だったので、ここまでやれて良かったです。
改めて、予定から大幅に遅れてしまって申し訳ありませんでした。
あとは動画の宣伝コーナーになります。
筆者によるOneShotの実況・感想動画
実況動画の方から来てくださった方がほとんどかと思いますが、もしこの記事から入ってきた方がいれば見てもらいたい動画です。
実況プレイ動画
1年ぐらい前に完結した、筆者たけむらによるOneShotの実況プレイ動画です。
ニコとの楽しい旅でした。終盤の演出では思わず涙…。
感想トーク動画
↑の実況を終えた後、OneShotの感想など全般的なことについて語っている動画です。
このゲームの素晴らしさを再確認したいという人はぜひ!